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ソフトバンクに優勝マジック37点灯、当サイト試算でも優勝確率98.6%・Elo単独首位 その陰でセ首位は完全な同率、パ2位も大接戦

2026年8月9日 ・ 1回閲覧 ・ 執筆: 佐野健一(サノケン)

Point

8月5日、福岡ソフトバンクホークスに今季両リーグ通じて初となる優勝マジックナンバー「37」が点灯した(日本経済新聞、東京新聞、西日本新聞ほか共同通信配信で全国的に報じられた)。これは公式記録に基づく数字だが、当サイトが独自に試算しているシミュレーションを重ねても、結論は同じ方向を向いている。

8月5日、福岡ソフトバンクホークスに今季両リーグ通じて初となる優勝マジックナンバー「37」が点灯した(日本経済新聞東京新聞西日本新聞ほか共同通信配信で全国的に報じられた)。これは公式記録に基づく数字だが、当サイトが独自に試算しているシミュレーションを重ねても、結論は同じ方向を向いている。8月8日試合終了時点のホークスの優勝確率は98.6%、対戦相手の強さを加味したパワーランキングであるEloレーティングも1636で全12球団中1位、2位・北海道日本ハムファイターズ(1566)とはちょうど70ポイントの差がついている。「マジック点灯」という公式のカウントダウンと、当サイト独自の切り口によるシミュレーションが、別の角度から同じ独走ぶりを裏付けている格好だ。一方で、この独走の陰では、セ・リーグ首位攻防とパ・リーグ2位争いという、注目度の割に埋もれがちな大接戦も進行している。

優勝マジック37とは何か

マジックナンバーは、他球団の結果に関係なく「あと何勝すれば優勝が確定するか」を示す指標で、共同通信社が算出・報道するのが通例だ。8月5日の日本ハム戦(7-5でホークスが勝利)を経て、62勝34敗1分・勝ち越し28で点灯したマジックが「37」。この時点でホークスのレギュラーシーズン残り試合は46だったと報じられている。当サイトが日次で集計しているデータでは、8月8日終了時点で63勝36敗1分・勝率.636まで白星を伸ばしており、点灯からさらに白星を重ねている状況だ。

当サイト独自の試算でも「独走」は明白

ここからは、当サイトが独自に算出しているシミュレーション・指標の話になる。まず断っておきたいのは、以下に挙げる優勝確率・Eloレーティング・ピタゴラス勝率は、いずれもNPB公式の発表数値ではなく、当サイトが独自の方法で試算しているものだという点だ。

優勝確率は残り試合をもとにしたモンテカルロシミュレーション(1万回試行)による試算値で、8月8日時点のホークスは98.6%。これは「1万回シミュレーションを回したら986回は優勝という結果になった」という意味の数字で、事実上決着がついたと言っていい水準だ。Eloレーティングは、勝った・負けたという結果だけでなく「どんな相手に勝ったか」を加味して算出するパワーランキングで、初期値は1500。ホークスの1636は12球団トップ、2位・日本ハム(1566)との差はちょうど70ポイントある。これは「勝率.550〜.560クラスのチームがもう一段格上のチームと当たる」くらいの実力差に相当する。マジックナンバーという「あと何勝で優勝が確定するか」というカウントダウンの裏側に、実力差を示す独自の指標でも同じ結論が出ている、というのが8月8日時点のデータが語る内容だ。

興味深いのは、これだけ独走しているホークスが、当サイトのピタゴラス勝率(得点と失点の2乗比から算出する期待勝率)では.665という、実際の勝率.636をさらに上回る数字を残していることだ。得失点差で見た「実力通りならこれくらい勝てるはず」という期待値の方が実際の勝率より高い、つまり得失点差の実力に対してはむしろ「勝ち切れていない」側にいるということになる。独走の裏にツキがあるわけではなく、地力そのものが記録以上に高い可能性がある、という数字の読み方ができる。

独走の陰で、セ・リーグ首位は完全な同率

ホークスが独走する一方、セ・リーグの首位攻防は極めて僅差、というより数字上は「同率」だ。8月8日時点で阪神タイガースが54勝44敗1分・勝率.551、読売ジャイアンツが54勝44敗2分・勝率.551と、勝率が完全に並ぶ同率首位についている。ゲーム差の表示上もどちらも0.0で、貯金で言えば阪神が10、巨人も同じく10とペースも一致している。

当サイトのシミュレーションでも、この五分ぶりはそのまま裏付けられる形になった。優勝確率は阪神49.7%、巨人50.3%と、コイントスに近いほぼ完全な五分。順位表の同率と、独自シミュレーションが弾き出した確率の五分ぶりが、きれいに一致した格好だ。ただし、その内訳を覗くと少し違う顔も見えてくる。ピタゴラス勝率(得点・失点の2乗比から算出する期待勝率)で見ると、阪神は.573という実際の勝率.551を上回る期待値を持ちながら、それを勝率に変換しきれていない(-2.2pt)。逆に巨人はピタゴラス勝率.532に対し実際の勝率が.551と、期待値より高い数字を出している(+1.9pt)。Eloレーティングでも阪神1503に対し巨人1514と、むしろ巨人の方がわずかに上回っている。つまり「順位表は完全に並んでいるが、得失点差の地力では阪神の方に分があり、それを勝敗に変換する巧拙で差が相殺されている」というのが、数字から見えてくるこの首位攻防の中身だ。

パ・リーグ2位争いも、僅差の中身は対照的

ホークスの独走で霞みがちだが、パ・リーグの2位争いも見どころが多い。8月8日時点で北海道日本ハムファイターズが58勝46敗・勝率.558でゲーム差7.5、埼玉西武ライオンズが56勝44敗3分・勝率.560でゲーム差7.5と、ともに同じゲーム差につけ、勝率もわずか0.002差というほぼ完全な大接戦だ。

一方でEloレーティングを見ると、日本ハム1566に対し西武1533と、その差は33ポイント。日本ハムの方に地力の分があるという評価になる。背景にはピタゴラス勝率との乖離もある。日本ハムはピタゴラス勝率.563に対し実際の勝率.558とほぼ同水準で、地力通りに勝ち星を積み上げている状態だ。対する西武はピタゴラス勝率.541に対し実際の勝率が.560と、期待値より1.9pt高い。得失点差の実力以上に、接戦をものにするなどして勝率を押し上げている面がありそうだ。ホークスの優勝争いが実質的に決着した後は、この2位の座がクライマックスシリーズでの立ち位置に直結してくるだけに、順位表の僅差の裏でどちらが「地力」で優位に立っているのかは、注目しておきたいポイントだ。

まとめ ― 独走と大接戦が同時進行している8月

8月5日のマジック37点灯というニュース自体は、ホークスの独走という誰もが感じている実感に、公式記録としての裏付けを与えるものだった。そこに当サイト独自の優勝確率・Eloレーティングを重ねると、独走の度合いはむしろ数字の上でより鮮明になる。その一方で、順位表だけを眺めていると気づきにくい「セ・リーグ首位攻防の中身の差(勝率は完全に並ぶが得失点差の地力には開きがある)」「パ・リーグ2位争いにおける地力の差」といった乖離も見えてくる。順位表の数字と、シミュレーションやEloレーティングが示す地力は必ずしも同じ絵を描かない――この乖離にこそ、残りシーズンを追いかける楽しみがあると考えている。各球団のチーム分析やタイトル争いの最新試算は、当サイトのチームページタイトル争いページでも随時更新している。

この記事についてのお断り

本記事で示した優勝確率・Eloレーティング・ピタゴラス勝率は、いずれもNPB公式の発表数値ではなく、当サイトが独自に試算しているものである。優勝確率は残り試合数をもとにした1万回試行のモンテカルロシミュレーションによる試算値、Eloレーティングは対戦相手の強さを加味して当サイトが算出しているパワーランキング、ピタゴラス勝率は得点・失点の2乗比から算出する期待勝率であり、故障者の状況や今後のトレード・補強など、シミュレーションに反映しきれていない要素も存在する。マジックナンバーに関する事実(点灯日・点灯時点の対戦結果・残り試合数)は日本経済新聞・東京新聞・西日本新聞の報道に基づく。本記事は特定の球団・選手を序列づけたり揶揄したりする趣旨のものではなく、8月8日時点でのデータのスナップショットを伝えることを目的としている。本記事は下書きであり、公開前にCEOの確認を頂く前提で作成している。

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この記事を書いた人

佐野健一(サノケン) ・ プロ野球LAB 編集長・データアナリスト

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