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同じユニフォーム、僅差の本塁打王争い ― 阪神・森下翔太29号vs佐藤輝明28号、当サイト試算では獲得確率60.4%対39.6%

2026年8月17日 ・ 執筆: 佐野健一(サノケン)

Point

8月16日試合終了時点で、セ・リーグ本塁打王争いのトップ2は阪神タイガースの森下翔太(29本)と佐藤輝明(28本)。差はわずか1本だ。当サイトが日次でシミュレーションしているタイトル獲得確率(/titlesページ、当サイト独自の試算)では、森下が60.4%、佐藤が39.6%と算出されている。

目次
  1. 011本差の中身 ― 打率.315の佐藤と、本塁打数で先行する森下
  2. 0260.4% vs 39.6% ― 「1本差」が確率でどう表れるか(当サイト独自の試算)
  3. 03当サイト独自の「LABバリュー」でも見る2人の評価
  4. 042試合連続の「アベックホームラン」
  5. 05チームの首位争いとも重なる好調
  6. 06残りシーズンの見どころ
  7. 07この記事についてのお断り

8月16日試合終了時点で、セ・リーグ本塁打王争いのトップ2は阪神タイガースの森下翔太(29本)と佐藤輝明(28本)。差はわずか1本だ。当サイトが日次でシミュレーションしているタイトル獲得確率(/titlesページ、当サイト独自の試算)では、森下が60.4%、佐藤が39.6%と算出されている。首位打者を争っているわけではないのに、チームの主軸2人が本塁打の数を1本刻みで追いかけ合っている構図は、今季のセ・リーグでも屈指の見どころになっている。

1本差の中身 ― 打率.315の佐藤と、本塁打数で先行する森下

単純な本塁打数だけを見れば森下がわずかにリードしているが、2人の内容は同じ「主砲」でもかなり違う。以下は8月16日時点の1軍成績だ。

森下翔太

佐藤輝明

本塁打

29

28

打率

.289

.315

出塁率

.379

.399

長打率

.573

.621

打点

66

78

四球

45

56

三振

65

119

打数

398

391

目を引くのは三振数の差だ。森下は65個に対し佐藤は119個と、ほぼ倍近い開きがある。それでいて打率は佐藤の.315が森下の.289を上回っている。これは佐藤が「多く空振りする代わりに、当たれば長打」というアプローチを高い確率で成立させていることを示す数字で、長打率.621(森下.573)にもその傾向が表れている。一方の森下は三振が少なく、コンタクト率を保ちながら本塁打数で上回っているという、三振を抑えつつ長打力も出せているタイプだ。同じ「本塁打30本ペース」の2人でも、たどり着き方はまったく異なる。

ポイント
本塁打数が同じでも、そこに至るプロセス(打率・三振の多さ・四球の多さ)まで見ると、選手の「持ち味」がはっきり分かる。森下は当てて飛ばすタイプ、佐藤は多少の空振りと引き換えに一発の破壊力を取りにいくタイプ、と読み分けられる。

60.4% vs 39.6% ― 「1本差」が確率でどう表れるか(当サイト独自の試算)

当サイトのタイトルレース獲得確率シミュレーションは、現在のペースと各チームの残り試合数をもとに、本塁打数のような「積み上げ型」の記録がシーズン終了時点で何本に達するかをモンテカルロ法で試算したものだ。8月16日時点の数字では、森下の残り試合ペースを踏まえた最終予測値が32.3本、佐藤が31.2本。1本という僅差の裏には、ここまでのペースの違いがそのまま反映されている。60%対40%という数字は「ほぼ互角の大接戦」であり、どちらが獲得してもおかしくない水準と見てよい。ちなみにパ・リーグでは福岡ソフトバンクホークスの栗原陵矢が32本を放ち、獲得確率99.9%とほぼ独走状態にある。それと比べると、セ・リーグの本塁打王争いがいかに拮抗しているかが分かる。

当サイト独自の「LABバリュー」でも見る2人の評価

本塁打数だけでなく、打者としての総合的な貢献度を測る当サイト独自の指標「LABバリュー」(LABバリューって何?で詳しく解説)でも、この2人は際立った位置にいる。8月16日時点の打者ランキングでは佐藤輝明がLABバリュー4.63でリーグ1位、森下翔太が3.75で3位(2位は近藤健介、ソフトバンク)。本塁打数では森下がわずかにリードしているものの、出塁率・長打率を含めた総合力で見ると、佐藤の方が上という評価になる。これは本塁打争いの結果だけを見ていては分からない、もう一つの側面と言える。

2試合連続の「アベックホームラン」

2人の本塁打争いに拍車をかけたのが、8月11日・12日の巨人戦(東京ドーム)だ。2試合連続で2人が本塁打を放つ、いわゆる「アベックホームラン」を記録した。12日の試合では3回に森下が28号、続く場面で佐藤が25号を放ち、佐藤はこの試合で自身2本目となる本塁打も記録。首位攻防戦となったこのカードで阪神が勝利したことも含め、2人の勢いが目立った2連戦だった(Full-Count「阪神、森下&佐藤輝が2戦連続の“アベック弾”」)。その後も森下は8月11日に26・27号の2本、15日には29号の先制2ランを放つなど、コンスタントに本数を伸ばしている(デイリースポーツ「阪神・森下 26歳1日遅れの祝砲」)。29号という数字は、1985年の岡田彰布以来となる阪神生え抜き右打者の30本塁打到達まであと1本に迫っている水準でもある。

チームの首位争いとも重なる好調

この2人が量産する本塁打は、チーム成績にもそのまま直結している。8月16日時点で阪神は59勝46敗1分でセ・リーグ首位に立っており、2位の読売ジャイアンツとは2ゲーム差。中軸の2人が競うように本塁打を放つ状況は、チームの得点力そのものを押し上げている面が大きい。本塁打王争いの行方は、そのままペナントレースの行方にも影響しうる構図になっている。

残りシーズンの見どころ

本塁打王のタイトルは最終戦まで数字が動き続けるため、今回算出した60.4%対39.6%という確率も、今後の1本、1試合ごとに更新されていく。当サイトの/titlesページでは最新の獲得確率を日次で更新しているほか、両選手の個別ページ(森下翔太選手ページ佐藤輝明選手ページ)でも打撃成績の推移を随時確認できる。チームメイト同士のタイトル争いというのはファンにとって「どちらを応援すればいいのか」という嬉しい悩みでもあるが、数字の上では今のところ、ほぼ五分の大接戦が続いている。

この記事についてのお断り

本記事で示したタイトル獲得確率・LABバリューは、いずれも当サイトが独自に開発したシミュレーション・算出方法に基づく試算値であり、NPB公式の発表や公式記録とは異なる。獲得確率は現在の打撃ペースと各チームの残り試合数をもとにしたモンテカルロ法による試算であり、故障や出場機会の変動、対戦投手との相性といった要素までは反映していない。LABバリューについても、球場補正や守備・走塁の貢献は考慮しない簡易な近似値である点をあらためてお断りしておく。本記事は森下翔太選手・佐藤輝明選手の両者の活躍を称える立場で書かれており、数字上の優劣を選手の価値そのものの序列として扱う意図はない。

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佐野健一

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佐野健一(サノケン) ・ プロ野球LAB 編集長・データアナリスト

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