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佐藤輝明、当サイト独自LABバリュー全体1位 ― 打率.277から.337、進化を続ける虎の主砲

2026年7月21日 ・ 1回閲覧

阪神タイガース・佐藤輝明の名前が、当サイトのランキングの一番上にある。当サイト独自の貢献度指数「LABバリュー」(1軍打者・投手を「リーグ平均をどれだけ上回ったか」という同じ物差しで比較する試算値)で、佐藤は現在全体1位(4.47)。2位の森下翔太(3.70)、3位の近藤健介(3.60)に、決して小さくない差をつけての単独トップだ(2026年7月20日データ更新時点)。去年、あれだけ長打で球場を沸かせた男が、今年はもっと違う顔で首位に立っている。これは、その中身を確かめておきたい。

打率.277から.337へ ― 数字が語る「別人」の一年

まず基本の数字を並べたい。2025年シーズン、佐藤は打率.277、本塁打40本、打点102という成績を残した。長打力は圧巻だったが、打率はリーグ上位というわけではなかった。それが2026年シーズン、ここまで85試合を消化した時点で打率.337、本塁打21本、打点64、盗塁5、OPS1.056、wOBA.449。三振率25.1%、四球率12.3%というバランスも整っている。

本塁打のペースだけを見れば、シーズン40本を放った昨年の勢いにはまだ届いていないように映るかもしれない。だが今年の主役は本数ではなく、打率の伸びとОPSの高さだ。打数312に対して安打105、二塁打26本という数字からは、長打を狙うだけでなく「際どい球にも対応して結果を残す」打撃の幅が広がったことが見て取れる。去年は「一発が魅力の強打者」、今年は「打率も長打もついてくる強打者」。同じ選手とは思えないほど、成績の質が変わった。

数字の裏にあった、あの一打

数字だけを追っていると忘れがちだが、この打率.337の裏には、チームを救った瞬間がいくつも積み重なっている。6月5日の楽天戦(甲子園)では、連敗を止める適時打でチームを勝利に導いた。得点力に苦しんでいたチームにとって、この一打がどれほど大きな意味を持っていたかは、その後の戦いぶりが物語っている。

7月12日のヤクルト戦では、7回裏一死一・二塁から勝ち越しとなる2ランを放ち、僅差の展開を決定づけた。7月16日の中日戦では、柳裕也から逆転2ランを叩き込み、試合の流れを一気にひっくり返した。一本足りない場面で一本を持ってくる。そういう場面がこの数カ月、何度も繰り返されてきた。打率.337という数字は、こうした「勝負どころで仕事をした」結果の積み重ねでもある。

去年の本塁打王が、今年は「完成度」で勝負している

2025年、佐藤は左打者にとって決して有利とは言えない甲子園を本拠地にしながら40本塁打を放ち、阪神の選手としては1986年のランディ・バース以来実に39年ぶりとなる本塁打王のタイトルを手にした(打点王との二冠)。当のバース氏も「本当におめでとう。約40年も空いていたなんて、ちょっと驚いた。その空白を埋めてくれたのが佐藤でよかった」とコメントを寄せている(時事通信、2025年10月4日)。あの年の佐藤は、まさに「力で運ぶ打者」の完成形に近かった。

そこからさらに一段上に来ている印象があるのが今年だ。打率.337、OPS1.056、wOBA.449という数字は、長打力に加えて、選球眼とコンタクトの質が底上げされたことを示している。四球率12.3%という数字も、簡単には勝負してもらえない状況でも粘り強く塁に出続けていることの表れだろう。パワーだけの選手ではなく、総合力で勝負できる打者へ。その進化の過程が、そのまま今シーズンの成績に現れている。

独自指標「LABバリュー」全体1位が意味するもの

改めて断っておくと、「LABバリュー」はNPB公式の発表数値ではなく、当サイトが独自に算出している分析・試算値だ。打者・投手を同じ物差し(リーグ平均からの標準得点)で比較できるように設計しており、単純な打率やOPSのランキングとは異なる角度から選手の貢献度を測っている。

その物差しの上で、佐藤は投手も含めた全選手中で1位(4.47)に立っている。2位の森下翔太(3.70)、3位の近藤健介(3.60)という顔ぶれを見れば、いずれも文句なしの好成績を残している選手たちだ。その中でも一段抜けた数値を出しているという事実は、今シーズンの佐藤の打撃がいかに図抜けているかを裏付けている。

まだ折り返し、これからも目が離せない

85試合を消化してこの数字なら、シーズンはまだ半分近くを残している。打率、本塁打、打点、そしてLABバリュー。どの数字がこの先どこまで伸びていくのか、正直まったく予想がつかない。ただ一つ言えるのは、佐藤輝明という選手が、去年とは違う理由で「見ていて面白い打者」になっているということだ。次の一打を、また見に行きたくなる。そういう選手が首位打者争いの一角にいる今、明日の試合も楽しみにしたい。